著者紹介
金子みすゞ/詩
明治36(1903)年、山口県仙崎村(今の長門市)に生まれる。大正末期にすぐれた作品を発表し、西條八十に「若き童謡詩人の巨星」とまで称賛されながら、26歳の若さで世を去った。没後その作品は埋もれ、「幻の童謡詩人」と語りつがれるばかりとなったが、童謡詩人・矢崎節夫の長年の努力により512編の詩を収めた遺稿集が見つかり、没後50余年を経て出版された。そのやさしさに貫かれた詩句の数々は、確実に人々の心に広がっている。故郷には長門市立金子みすゞ記念館が開館、また現在15の言語に翻訳されている。
矢崎節夫/選・監修
矢崎節夫●やざきせつお/昭和22(1947)年、東京生まれ。早稲田大学文学部卒業。大学在学中より童謡・童話の世界を志し、童謡詩人佐藤義美、まど・みちおに師事。昭和57年、童謡集『ほしとそらのしたで』で、第12回赤い鳥文学賞を受賞。自身の創作活動の傍ら、学生時代い出会った一編の詩に衝撃を受け、その作者である童謡詩人金子みすゞの作品を探し続ける。16年ののち、ついに埋もれていた遺稿を見つけ『金子みすゞ全集』(JULA出版局)として世に出し、以後その作品集の編集・出版に携わっている。
高畠純/装丁挿絵
高畠純●たかばたけ・じゅん/1948年愛知県名古屋市生まれ。愛知教育大学美術科卒業。1983年、『だれのじてんしゃ』(フレーベル館)で、ボローニャ国際児童図書展グラフィック賞、2004年『オー・スッパ』(講談社)で日本絵本賞、2011年『ふたりのナマケモノ』(講談社)で講談社出版文化賞絵本賞受賞。 主な作品に、『ピースランド』『だじゃれすいぞくかん』(絵本館)、『ワニぼうのこいのぼり』(文溪堂)、『ペンギンたんけんたい』『オレ・ダレ』(講談社)など。
高畠那生/絵
高畠那生●たかばたけ・なお/1978年岐阜県生まれ。2003年、絵本『ぼく・わたし』(絵本館)でデビュー。2014年『カエルのおでかけ』(フレーベル館)で第19回日本絵本賞受賞。2021年には『うしとざん』(小学館)で第68回産経児童出版文化賞ニッポン放送賞、第70回小学館児童出版文化賞受賞。その他のおもな絵本作品に『チーター大セール』(絵本館)、『いぬのムーバウ いいねいいね』(講談社)、『バナナじけん』(BL出版)、『セッセとヨッコラ ヒョゴーどうくつのたんけん』『まほうのオッジィ』(フレーベル館)、『だるまだ!』(好学社)、『みんなにゴリラ』(ポプラ社)など。
松本春野/絵
松本春野●まつもと・はるの/1984年東京都生まれ。多摩美術大学油画科卒業。主な絵本作品に、『Life(ライフ)』(くすのきしげのり作/瑞雲社)、『ふくしまからきた子』『ふくしまからきた子 そつぎょう』(松本猛共著/岩崎書店)、自身の子育てを綴った『ノノちゃんとママのおはなし』(清流出版)など。祖母は絵本作家いわさきちひろ。