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天の蚕が夢をつむぐ

大島紬ものがたり

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世界のどこにもないものをつくりたい。大島紬の名だたる織元が伝統の原点に立ち返り、新しい世界に挑戦する温故知新物語!

定価 1,650円(本体1,500円)
発行年月 2022年3月
発行 フレーベル館
サイズ 縦200mm × 横140mm × 背幅18mm
ページ数 208ページ
ISBN 9784577050392

対象年齢

  • 小5
  • 小6
  • 中学生
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書籍内容紹介

日本が世界に誇る大島紬は、2021年7月、世界遺産登録された鹿児島県・奄美大島の伝統的な織物だ。
奄美大島で大島紬の織元をしている南修郎さんは、還暦を機に、この伝統技術の原点に立ち返ることを思いつく。
南さんの夢は「100%奄美産の大島紬」というストーリーのある着物をつくること。
そのために彼は、現在輸入に頼っている絹糸でなく、奄美で育てた蚕のまゆから糸をとることを考え、鮮やかな黄色をした自らのブランドまゆ「奄美黄金繭(あまみおうごんまゆ)」をも開発する。
さらに、ガの専門家たちの協力で、古代の大島紬が奄美の野生に棲息するヤママユというガのまゆからとった糸を使っていた事実をつきとめる。
次なるチャレンジは、奄美のヤママユを捕獲して卵から育て、天然のまゆから糸をとった大島紬をつくること。それは果てしない道のりだが、南さんは、70歳を超えた今も、伝統工芸品である大島紬の歴史に新たな1ページを加えるチャレンジを続けている。
すでに名誉を得て完成したかに思える人でも、まだ新たなことをやってみようとする姿勢のすばらしさ、尊さを描き、夢に向かって行動を起こすことの大切さを、今を生きる子どもたちに伝える、「伝統」と「革新」をテーマにしたドキュメンタリー読み物。
ノンフィクション。

著者紹介

谷本雄治/著・文

1953年名古屋市生まれ。プチ生物研究家。著書に『ケンさん、イチゴの虫をこらしめる』(フレーベル館)、『ぼくは農家のファーブルだ』(岩崎書店/第46回課題図書)、『カブトエビの寒い夏』(農山漁村文化協会/第48回課題図書)、『とびだせ!にんじゃ虫』(文渓堂)、『カブトエビの飼育と観察』(さ・え・ら書房)、『蝉の森』(ぎょうせい)、『ミミズが鳴くってほんとう?』(アリス館)『野菜を守れ!テントウムシ大作戦』(汐文社/第52回緑陰図書)など多数。

目次

もくじ
一、一本の糸から 
二、ときめきの大島紬 
三、クロウサギの島 
四、ケンムンの木の下で 
五、機を織るひと 
六、まいおりた天の虫 
七、へそまがりの黄金まゆ 
八、毎日が「発見の日」 
九、繊維のダイヤモンド 
十、天蚕プロジェクト 
十一、新たな「島の宝」 
十二、時を超えたものがたり